東洋医学と養生法

東洋医学からみたタミフルで異常行動が起こる理由と体質的に危険なタイプ

東洋医学からみたタミフルと異常行動の因果関係

こんにちは。

こころの鍼師 金子 敏昭です。

これから、あなたが病気をやめて健康を取り戻すためのヒントをお届けしていきます。

前回は、

こころの鍼師というよりは、完全に東洋医学の専門家の立場から

インフルエンザの治療に有効であり、なお且つ耐性ウイルスを作らない、東洋医学的な風邪ひきとインフルエンザの治療を、わかりやすくステージ分類で解説してみました。

今回はその第二弾で、

インフルエンザ治療薬「タミフル」と異常行動における関連性の有無と、10代に異常行動が多かった理由、服用の際に特にどういう人が注意すべきかということについて東洋医学の視点から解説していきます。

タミフルに関してはご存知のように、

販売が開始されてから服用した人が突然走り出したり、マンションから飛び降りたりするような異常行動をとる事例が相次ぎました。

当時、厚生労働省が10代の患者へのタミフル使用を禁止したほどです。

それから10年以上が経って、タミフルと異常行動には因果関係が認められないという発表があり、10代の患者への使用は解禁されました。

では、本当にタミフルと異常行動の間には因果関係はないのでしょうか?

そして、なぜ異常行動が10代に多かったのでしょうか?

以下、東洋医学の専門家の視点から、

①タミフルと異常行動における因果関係の有無

②10代に異常行動が多かった理由

の2点について解説した上で、参考までにどういう体質の人が特に危険なのかを論じていきたいと思います。

Contents

タミフルと異常行動における因果関係

タミフルと異常行動における因果関係

それではまず、①のタミフルと異常行動の因果関係についてです。

これは結論から言いますと、因果関係はあります。

厚生労働省の発表で問題ないと結論付けられたのに今さら何を言うかと思われるかもしれませんが、

その根拠は、タミフルには【八角(はっかく)】という生薬が原料に使われている点です。

八角は、肉の臭みを消して消化を良くするために、中国では肉料理によく使われます。

また、漢方生薬としては「大茴香(だいういきょう)」と呼ばれ、

その作用をわかりやすくいうと、

《身体の内部を熱し温める働きが非常に強い》

ということです。

それ故、消化器系全般の機能低下を改善するために使われたりもするのですが、

そのような特徴を持つ八角が使われているからこそ、東洋医学的にはなぜ異常行動がおこるのかの説明が明快に付いてしまうのですね。

さらに東洋医学的にはその人の体質を診れば、

異常行動を起こしやすいのか起こしにくいのかということも予測がついてしまうのです。

そしてなにより、インフルエンザのような病態にいきなり八角のような生薬を使うのは、東洋医学的には実は問題があるのです。

インフルエンザに八角を使う問題点①

インフルエンザに八角を使う問題点

では何が問題になるのかというと、身体の内部を熱し温める働きが非常に強い」という作用そのものです。

前回の東洋医学的な風邪ひきとインフルエンザの治療の解説で、

東洋医学的な治療は風邪ひきの段階によって異なり、

発汗させて治療するステージ①の段階と、

発熱を冷ますステージ②の段階

まずは大きく分類しました。

インフルエンザの治療もそれに準じて行います。

仮に40℃近い発熱を起こしていても、風邪ひきの段階がステージ①にある場合は、【身体の表面】を温めて発汗を促します。

身体の表面を温めて強く発汗させる「麻黄湯」が著効するのはこの段階です。

もしこの時に、「八角(大茴香)」を服用してしまうと身体の表面】ではなく、【身体の内部】を熱し温めてしまいます。

それは東洋医学の専門家からみると誤った治療になります。

ただしその場合でも、八角によって体内が熱で蒸されるため、一応の発汗はおこり病は治癒の方向には向かいます。

しかし、本来温めるべきではない所を温めている分いびつな治癒のさせ方になり、

温めるべき所を温めて治癒する爽快感は感じにくかったり、病が長引いたりするという点が東洋医学的には問題になります。

しかしこの段階では、まだ異常行動のおこる確率はそう高くはありません。

特に危ないのは、風邪ひきステージ②で八角を服用した場合です。

インフルエンザに八角を使う問題点②

東洋医学からみたタミフルと異常行動の因果関係

それでは、発熱を冷ますステージ②の段階で八角を服用したらどうなるのでしょうか。

同じ発熱であっても、東洋医学的にステージ②の状態は、身体の中が火事になっているようなものなのです。

この場合は早急に体内の熱を冷ます必要があります。

体内を冷やし熱を冷ます「白虎湯(びゃっことう)」が有効になるのはこの段階です。

つまり、ステージ②では体内を温めるのではなく冷やす必要があるのです。

ところが、そのような時に体内を熱し温める八角を服用したらどうなるでしょうか。

言うまでもなく身体の内部は大火事をおこします。

東洋医学で『狂』という精神の異常をおこしやすくなるのは実はこの時です。

体内に渦巻く内熱が脳に悪影響を与えた場合、精神の錯乱を引き起こすのですね。

ちなみに東洋医学でいう内熱は、体温計で測定できる体温と重なる部分がありますがイコールではありません。

少しわかりにくいかもしれませんが、体の内部にこもっている余分な熱というふうなニュアンスでご理解ください。

その内熱が盛んな状態が風邪ひきステージ②の状態です。

この状態の時に、大声を出して叫んだり歌を歌ったり、服を脱いだり走り出したり等の異常行動を起こしやすくなるということが東洋医学的にはわかっています。

ゆえに、ステージ②の時に八角を服用するのは危険なのです。

場合によっては、便が下って治癒の方向に向かう可能性も考えられるのですが、リスクの方があまりにも大きいのですね。

10代に異常行動が多かった理由

タミフルの異常行動に10代が多い理由

では次に、

なぜ10代に異常行動が多かったのかについて、東洋医学の視点から解説します。

実は人間は、心身をヒートアップさせる陽のパワーと、クールダウンさせる陰のパワーのバランスをとることで健康状態を保ちます。

しかし子供というのは、陰陽のパワーバランスが十分にはとれていません。

子供の場合は、クールダウンさせる陰のパワーよりヒートアップさせる陽のパワーの方が過剰なのです。

だから子供は活発によく動くのですね。

実際に、子供は成長に伴う新陳代謝が盛んで運動や食事の量も多いため、身体が作り出す熱エネルギーの量も多くなります。

つまり、大人に比べて子供は《熱エネルギーの塊》と捉えることもできるのですね。

したがって、

元々熱エネルギーの塊である子供がインフルエンザにかかり、

熱を冷まさなければならないステージ②の段階に至った場合は、

大人がインフルエンザに罹った時以上に身体の中が大火事になっています。

そのような状態の時に、体内を熱し温める八角を服用したら火に油を注ぐようなものなのです。

東洋医学的には病状を間違いなく悪化させると断言できます。

それは結果として、体内の熱を助長し脳に異常をおこすリスクを飛躍的に高めることにつながるのですね。

10代に異常行動が起こりやすいことにはそのような理由があります。

体質的に危険なタイプ

東洋医学からみた体質的にタミフルが危険なタイプ

そして、子供の中でも体質的に特に危険なタイプは、体内に熱をこもらせやすい》体質の子です。

内熱体質のわかりやすい特徴としては、

●普段から暑がりで冬でも比較的薄着
●喉が渇きやすく水分を多く摂取する
●飲み物に氷を入れたがる
●汗をよくかく
●便秘がち      

(ただし、必ずしもそのようなわかりやすい特徴があるとは限りませんので、本来は脈や舌等を診て総合的に判断します。詳しく体質を知りたい場合は、東洋医学の専門家に診てもらうことをおすすめします。)

以上の特徴がはっきりしていれば内熱体質の可能性がありますので、タミフルの服用は避けて別の薬にしてもらうか、

東洋医学的診断のできるドクターであれば、適切な漢方薬を出してもらうことを推奨します。

まとめ

それでは最後に今回の内容をまとめてみます。

まとめ

●タミフルには【八角(はっかく)】という体の内部を温める働きが非常に強い生薬が原料に使われている。

●子供は大人に比べて体内の陰陽バランスが不安定で「陽」に傾くため、八角を服用するとさらに「陽」を助長してしまう。

●特に風邪ひきステージ②の体内に熱が盛んな状態で服用するとさらに熱を助長して脳にダメージを与え異常行動を起こしやすくなる。

中でも体内に熱をこもらせやすい内熱体質の子供は異常行動を起こすリスクが高いので、タミフルの服用は避けて別の薬にしてもらうか適切な漢方薬を出してもらうようにする。

以上の事柄から結論を導くと、

タミフルと異常行動の間には因果関係があり、10代における発育上の体の特徴と個々の体質によってさらに異常行動のリスクが高まるため、

使用を解禁されたとはいえ、東洋医学的にはあまり推奨はできないということになります。

前述したように、特に内熱体質の特徴を持つ子供は服用を避けるべきです。他の薬か適切な漢方薬を処方してもらってください。

ということで今回は

タミフルと異常行動における関連性の有無と10代に異常行動が起こりやすい理由、服用の際に特にどういう人が注意すべきかについて、

東洋医学の視点から解説してみましたがいかがでしたでしょうか。

なんらかの参考になれば幸いです。

次回も、あなたが病気をやめて健康を取り戻すためのヒントをお届けしていきたいと思います。

どうぞお楽しみに!

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