こんにちは。
心と身体の専門家 金子 敏昭です。
今回は、神経が変性して起こる神経難病の中でも、患う方の多いパーキンソン病を取り上げてみます。
特定の病気にフォーカスすることで、できるだけオーダーメイドに近い形で有用な情報をお伝えしていければと思います。
しかしながら、パーキンソン病に関する西洋医学的な情報はたくさんあります。
そこでこのブログでは、私が専門とする東洋医学の視点から、その原因をわかりやすく解説していきます。
ただ、それだけでは単なる東洋医学の情報になってしまいますから、
それに加えて、パーキンソン病を引き起こす「心の原因・無意識の思考パターン」についてもお伝えしていくことで、より価値のある情報を提供していきますのでよろしくお願いいたします。
パーキンソン病ってどんな病気?
まずは、簡単にパーキンソン病を西洋医学的に解説しておくと、
パーキンソン病は、中脳の黒質というところのドーパミンという物質を出す細胞が何らかの原因で変性をおこし、ドーパミンが不足することでおこる病気です。
ドーパミンとは、身体の運動を調節するための物質です。
それゆえドーパミンが不足すると、筋肉の硬直や手の震え、それによって歩行が困難になる等の運動障害の症状が現れ、
中年から男女に性差なく発症するとされています。
治療としては、L-ドーパという薬でドーパミンを間接的に補充したり、
手足や身体の筋肉の動きを改善していくためのリハビリ訓練をしたりしていきます。
そのような特徴を持つパーキンソン病ですが、そもそもなぜ中脳黒質の神経細胞が変性をおこしていくのかについては、
西洋医学的には、今のところまだわかっていません。
ただ、
あるひとつの視点からはわからないことであっても、また別の視点から見ることによって理解が容易になるということはあります。
そこで今度は、東洋医学ではパーキンソン病の病態をどのように分析していくのかを、できるだけわかりやすく解説していきたいと思います。
東洋医学の視点から診てみると…
東洋医学では、よく陰陽バランスの崩れが病気の原因になるといわれますが、
いきなり陰陽といわれても、ちんぷんかんぷんです。
パーキンソン病にそれを当てはめてみた場合に、陰陽という概念は何を表すのでしょうか。
ここではまずは簡単に
陽は「ヒートアップ」、陰は「クールダウン」と考えてみましょう。
「ヒートアップ」を「緊張」に、「クールダウン」を「リラックス」に言い換えてもいいかもしれません。
昼間は緊張感を持ってがんばり、夜はリラックスして休息するというふうに、通常は緊張とリラックスのバランスはとれているはずですが、
筋肉の硬直や震えを特徴とするパーキンソン病は、何らかの原因で緊張(陽)が緩まずに極まったもの…
あるいは、リラックス(陰)させる働きが著しく欠如して相対的に緊張してくるもの…というふうにも考えられます。
東洋医学では、心身を適度に緊張させる働きを「条達(じょうたつ)」といいます。
そしてこの働きは、精神作用と不可分な関係性にあり、特に怒りや憤り等の感情がその働きを過剰に亢進させてしまいます。
実は、緊張(陽)が極まってしまう背景には、感情の長期的な抑圧があるのです。
それが慢性化してくると、徐々に緊張をクールダウンさせる働きも低下し、
緊張していることが常態化することで、筋肉の硬直や手足が震える症状が引き起こされるようになります。
以上、
東洋医学的にパーキンソン病を大きな枠組みで分類すると、
「陽の極み」「陰の欠如」「その両方」の大きく3パターンの陰陽バランスの崩れがあるということになります。
そこで
このような病態に対しては、
①ヒートアップに抑制をかける
②クールダウンの働きを高める
③その両方を同時にする
という治療をしていきます。
すなわち、そのような病態を改善する薬(生薬)やツボを処方していくのですね。
以上が、身体レベルでの東洋医学的な病理解析と治療法です。
身体のもっと奥にある原因…
そしてここからが、身体へのアプローチを超えた心理的側面へのアプローチになっていきます。
というのは、
東洋医学的にパーキンソン病のメカニズムをさかのぼっていくと、
適度に緊張させる働きを過剰に働かせてしまう、怒りや憤り等の感情にたどり着きます。
すなわち心の過緊張ですね。
心の陰陽バランスが崩れている状態とも言えるかもしれません。
このような、心の過緊張をおこす思考パターンが癖づいてくると、その過緊張は次第に潜在意識に刷り込まれていきます。
そうなると、潜在意識の過緊張が身体の過緊張をひきおこし、頭ではリラックスしているつもりでも、身体は緊張してしまうという現象がおきてきます。
そういう状態が長期化することで、筋肉の硬直や手足の震え等の症状が出現してくるのですね。
心は視覚化や数値化ができないものなので見過ごされがちですが、東洋医学的に突き詰めていくと、パーキンソン病の発症には心の過緊張が大きく関わっているということになります。
簡単にまとめると
憤や怒の抑圧⇒潜在意識の過緊張⇒身体の過緊張⇒筋肉の硬直、手足の震え
になります。
心の陰陽のアンバランス
また、どのような病気を患うかによって、ある程度共通する思考パターンの傾向性があります。
病気をおこす心理的背景は十人十色なので、必ずその思いが根底にあると言い切れるわけではありませんが、
パーキンソン病特有の心理的背景というものはやはりあります。
それは、
「こうあるべき」
「こうあってはならない」
という価値基準が強すぎるということがひとつあげられます。
たとえば、
「まじめじゃなきゃいけない!」
「親には従うべきだ!」
「時間は守らなければならない!」
という具合に、
後天的にできた「こうあるべき」という基準が強すぎて、
その基準をクリアできない自分や他人を、無意識的に裁き始めるということをしがちなのです。
もちろん悪気があってそうするわけではありませんが、
その思いから憤りや不全感、不満のような感情を感じることが増え、それが他の人を責める方に向く場合は、脳卒中等の脳血管障害に、
自分を責めていく方に向く場合は、パーキンソン病等の神経変性疾患に移行しやすい印象です。
このようなことは、科学的にはまだそのメカニズムが明らかにされてはいませんが、
心理的ストレスが続くことによってパーキンソン病の発症が促進されるという報告は、実際にはいくつもあるようです。
あなた自身を許す
どんなに健全な価値基準であっても、あまりにそこに縛られすぎると、逆に自分を苦しい状況に追いやってしまうことにもつながります。
もし、自分の中の「こうあるべき」「こうあってはならない」に気づいたら、
それを少しゆるめてみることで、あなた自身と他の人を許してみてはいかがでしょうか。
それが、心の過緊張をゆるめ、潜在意識の陰陽バランスを回復させる第一歩になるはずですよ。
今回のブログが、あなたが健康を取り戻すヒントになることを願っています。
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